いわゆる骨盤の骨で、翼のように広がった部分の骨です。腰からの筋肉がくっついたり、大腿部へ伸びる筋肉がくっついており運動によるストレスがかかりやすい骨でもあります。
腸骨での疲労骨折で多発するのが、上前腸骨棘や下前腸骨棘の骨折です。大腿部に作用する大きて力が強い筋肉が付着する部位なので疲労とともに骨に影響が出やすい箇所でもあります。
腸骨の疲労骨折を起こすと、下記のような症状が見られます。
・腹部の外側下部の痛み
・歩行や走りでの痛み
・ボールを蹴った時の痛み
・仰向けで足が上げられない
ほか
腸骨の疲労骨折は日常生活では起こりにくく、多くはスポーツのオーバーユースやサッカーでのキック動作で誘発されます。
特にサッカーでのキックモーションが足に頼るような動作の場合、大腿部の筋肉に負荷がかかりすぎて結果的に腸骨の疲労骨折へとつながってしまうので、全身を使ったキック動作が必要です。
腸骨疲労骨折の場合、問診と触診、筋力検査をするとたいていの場合判断が可能です。超音波エコーなどで患部の状態を見るとより判断がつきやすくなります。
場合によっては病院にてレントゲンやMRIでの診察も行う場合があります。
腸骨疲労骨折と判断した場合、骨折の治癒を優先して行います。来院時に毎回、圧痛、ストレッチ痛、可動域検査を行い経過を慎重に判断します。
ある程度、ぬ患部の改善が進んだらリハビリテーションへと移行します。
慢性スポーツ障害は根本的な動作や姿勢改善をしないと再発リスクがとても高いため当院ではリハビリテーションをおこなっております。足とくに大腿部ばかりに負荷がかからないように上半身のリハビリまで行います。背骨や肩甲骨の動きがとても大事です。