アキレス腱断裂


◆アキレス腱断裂とは?

ふくらはぎの筋肉が収縮する際に、アキレス腱に負荷がかかり断裂する病態です。
走りはじめやジャンプする際に急激に負荷がかかると発症します。
アキレス腱自体の柔軟性や弱さが原因ともなるため年齢を重ねると発症しやすくなるのが特徴です。

◆アキレス腱断裂の症状は?

受傷時には、「後ろからバットでたたかれた感じ」とか、「ボールが当たった感じ」などと訴えるが多く、断裂した時の音を自覚することもあります。
受傷直後は受傷肢に体重をかけることができずに転倒したり、しゃがみこんだりしますが、しばらくすると歩行可能となることも少なくありません。 しかし、歩行が可能な場合でもつま先立ちはできなくなるのが特徴です。
アキレス腱が断裂していても足首(足関節)は動かすことは出来ます。

◆アキレス腱断裂の診断は?

アキレス腱部の陥凹(へこみ)

同部に圧痛

歩行障害

足首の動作不良

MRIによるアキレス腱の確認


◆アキレス腱断裂の治療

治療は、手術を行わずにギプスや装具を用いて治療する保存治療と、断裂したアキレス腱を直接縫合する手術治療があります。それぞれに長所、短所があるので、治療法は整形外科担当医とよく相談して決めることが大切です。
当院では手術はできませんので、専門の整形外科に紹介させていただきます。

治療開始後4ヵ月程で軽い運動は可能となりますが、全力でのスポーツ活動ができるのには短くても6ヵ月はかかります。術後のリハビリテーションが重要で、放置したままにすると可動域制限や患部の痛みが残るので注意が必要です。