PF関節とは『膝蓋大腿関節』のことで膝蓋骨(Patella)と大腿骨(Femoral)の頭文字を取って"PF"と呼ばれます。
この関節は膝を曲げる動作時にとても負荷がかかる構造で、ジャンプ競技や走行が多い競技での障害が多いです。
膝蓋骨と大腿骨の接する面には軟骨があり、膝の動作時には軟骨同士が滑りあう構造となっております。
そんな構造ゆえに酷使したり負荷がかかりすぎると関節に炎症が起きたり、軟骨の損傷となる場合があります。
PF関節損傷の原因として、
○一度の接触などで突発的に発症する場合
○慢性的な動作不良や膝への過剰な負荷による損傷
の2つに原因が分かれます。
PF関節を損傷すると下記のような動作で痛みや違和感を感じます。
・屈伸
・ジャンプ動作
・走行時や歩行時
・膝の皿の違和感
など
他の膝の障害と比較し、膝蓋骨付近(お皿)の違和感があります。引っかかり感やゴリゴリ音、膝正面の症状が強いです。
レントゲンで骨の変形の程度は判断できますが、軟骨の損傷の程度や軟部組織の状態を見るにはMRIでの診断が必要です。軽度の場合は経過観察をしながら日常生活やスポーツへの復帰を考えることも可能です。
PF関節を損傷した原因によって治療は分かれます。
1発の接触プレーなどによる損傷であれば、患部の炎症や損傷部位の治癒を待ちます。復帰前にはリハビリテーションを行ってPF関節に負荷がかからないような動作を獲得すると再発も起きづらく経過も良好でしょう。
一方で慢性的な損傷では、動作不良や膝に負担がかかりすぎる行動が考えられるのでPF関節の治療を行いながら、根本的な原因を改善させる必要があります。
特に膝が内側に入ってしまうようなプレーヤーや、臀部やハムストリングが弱く膝の前に負担がかかりすぎる選手は動作の改善が必須となります。