脛骨とは膝から足首までの2本の骨のうち、内側にある太いほうの骨です。走ることが多い競技やバスケットボールなどジャンプをすることが多いスポーツで発症します。脛骨の疲労骨折は全体の疲労骨折の45%を占めるほど多いとされています。
ぶつけたり捻ったりという明らかな外傷がないのに、なかなか改善しない慢性的な痛みや腫れがあるときは疲労骨折を疑います。患部を押したときの痛み、腫れ、痛む足でのジャンプ動作により痛みを誘発させるホップテストも有用です。
初期では、X線(レントゲン)検査では所見が認められないことが多いので、場合によってはまずMRI検査を優先します。局所の炎症や微細な損傷は超音波検査を行い、発症後2週間以上経っているものではレントゲンでも変化が認められることがあります。
発症初期での診断が早期改善につながります。
疲労骨折と診断された場合、生じた部位に負担をかけないことが重要です。普通の骨折治療と異なる点は、骨折部の外固定(ギプス)が必要ない点です。
初期のうちから超音波治療や微弱電流、EMSといった治療機器で患部の治癒を促進しましょう。
無理に練習を続けてしまい疲労骨折の発見が遅れると、骨折が治りにくくなる場合があります。
復帰に向け、定期的なMRIや超音波検査、X線検査にて経過を慎重に観察しながら、試合や生活のニーズに合わせ段階的に専門医との相談し復帰時期を指示・提案させていただきます。