頭と体幹部をつなぐ骨で、合計8つの背骨からできています。前後屈、側屈、回旋全ての動作に優れている反面、外部からの衝撃に弱く、交通事故やスポーツでの接触などにより負傷しやすい部位です。
頚椎捻挫は"むちうち"などとも呼ばれ、強い衝撃により首(頚椎)に負担がかかり痛みや不調が出るものです。自動車での交通事故やスポーツでの衝突、高所からの転落などが主な原因です。
一般的にはレントゲン検査によって診断を行います。症状が強い場合、骨折や神経の傷害はレントゲン検査ではわからないこともあるため、MRIやCTなどの設備が揃った医療機関を受診すると安心です。
とくに交通事故の場合は病院での診断が必要です。
頚椎捻挫の症状は、首の痛みや可動域制限、しびれ、場合によっては頭痛やめまい、耳鳴り、吐き気(嘔吐)などさまざまです。症状は負傷から数時間後や翌日など、遅れて出てくることがあり、多くは2~3か月以内に少しずつ良くなっていきます。まれに数カ月、数年と症状に苦しめられる方もいらっしゃるので負傷してからの初期治療が重要となります。
負傷初期は炎症を抑えるよう安静を基本として、症状によってはネックカラー(頚椎カラー)などを使用して固定します。
負傷部位周囲の筋肉は緊張し痛みやこりを誘発するので、負傷初期から鍼治療や温熱療法は有効です。
しびれが出ている場合は神経症状の可能性が高いので、頚椎での神経圧迫を回避するようリハビリテーション、姿勢改善をおこなうと好転する場合が多いです。